Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きんば

金歯

小川 未明

Lisez 金歯 (きんば) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 7 108 caractères · 14 écrans

Aozora Bunko

それなら、その金歯を売っちまいましょう。」と、令二は、いいました。

「ばか、おまえは、お母さんから、そのお金をもらう気なの?」と、姉は、弟の方へ体をゆすりました。

「ああ、くださればもらうよ。」

「さっき、デッサンだけでいいといったじゃないか。」

「たまには、色のついている風景も描きたいんだ。」

「おまえの絵が、なにになるというのだ。」

「そういう姉さんはなにになるのか?」

「私は、さっさと街へ出て働くわよ。そして、おまえの絵は、お金になるの。」

「美しいということが、わからない人間ではしかたがないのだ。」

母親は、子供たちの話をば、じっとして、よく聞いているとも、また、よく聞いていないとも、どちらにもとられそうなようすで、だまっていました。

「ねえ、お母さん、なぜ令二を芸術家なんかにしたんです?」

せいた調子で、さき子は、おびやかすように、問いかけると、母は、

「その責任なら、死なれたお父さんにあるのだよ、家のことは、なんでもお父さんの意見できめたのだからね。ある日、お湯屋で、三助が、青い顔の坊ちゃんだが、どこかわるくはないんですか、子供のうちは、勉強などよりも体がいちばん大事ですぜといった、言葉にたいそう感心なさって、学校をやめさせてしまいなされたのだよ。