Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きんろう

金狼

久生 十蘭

Lisez 金狼 (きんろう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 438 caractères · 179 écrans

Aozora Bunko

……物蔭へはいって、どっかりとあぐらをかいた。すこし、頭を飛躍させるためだ。……いったい、いま僕を危険にしている条件は何んだ。ひとつは僕が血のついた女の着物をきていることで、ひとつは橋詰に交番のある橋を渡らなければならないことだ。……一見、これらの条件は絶対に避けられないように見える。しかし、すこし頭を転回して見ると、危険はそれらの条件にあるのではなくて、どうしても橋を渡らなければならないという観念から離れられないところにあるのだ。服をぬいでそこの溜堀へ沈めた。そろそろと堀を泳ぎ渡って、弁天町の貸船屋の近所へあがった。そこに腐ったような袢纒がかけ流してある。麻裏もある。そいつを引っかけて突っ立っていたらタキシが寄ってきた。ホテルへ帰って見ると、予期したようにみながまだ騒いでいて……」

山瀬が、むっつりと口をはさんだ。

「しかし、そんなことを俺がきいても仕様がないな。……いったい、君が話したいということはなんだ」

ちょっと間をおいて、

「じつは絲満をやったのは僕の妻なんだ」

山瀬は、まるで聞いていなかったように、冷然と空を眺めていた。久我はすこし早口になって、