Classiques japonais avec furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Lisez 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 160 770 caractères · 322 écrans
「下をのぞかしてやれ。」
二十面相のことばに、男たちは、ふたりの少年を、屋上のはじへつれていって、てすりにからだをおしつけ、下をのぞかせました。
小林少年は、それほどでもありませんが、賢二君は、まっさおになってしまいました。鉄塔の壁が、まっ縦にはるか下のほうまでつづいていて、まるで、高い高いだんがいのはじに、立っているような気持です。おしりのへんがくすぐったくなって、足がブルブルふるえてきました。
「どうだ、わかったか。きさまたちは、ぜったいに、ここから、にげだすことはできないのだ。ここは空中のろうやだ。鉄ごうしもなにもない、あけっぱなしだが、こんな厳重なろうやはない。にげようとすれば、命がなくなるだけだ。まあ、ここで、ゆっくり、やすんでいるがいい。アハハハ……、それじゃああばよ。いまは、それほどでもないが、そのうちに、だんだん、このろうやのおそろしさが、わかってくるよ。」
二十面相は、ふたりの男を、さきにおりさせ、じぶんはあとから、鉄ばしごをおりました。そして、屋上への出入り口についている、鉄のふたを、両手でおろし、そのすきまから顔だけを出して、にやにや笑いながらいいました。