Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九) 全十冊
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(九) 全十冊 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 41 029 caractères · 82 écrans
平次は八五郎をつれて、二階へ登ってみました。主人三五兵衛、福之助、お専夫婦は、遠慮して階下に留まり、何やらヒソヒソと囁やいている様子です。
二階は六畳が二た間。その奥の方は倅の竜吉の部屋で大方取片付けてはありますが、隅の方に三つ四つ本箱が重ねてあり、物の本などが机の上に積んであるのも哀れです。
「凧は此処にありました――床はよく窓の外が見えるように、この辺で。凧糸は昨日あっしがそう言って、もとのようにしてあります。この糸を輪がねたのへ首を通して、火箸を入れてこじると、人間は死ねるでしょうか――もっとも糸へ水をかけて、ヨリが戻らないようにはしてありましたが」
八五郎はそう言いながら、部屋の隅に片付けてあった凧糸を持って来て見せるのです。
糸は麻を撚った、確りしたもので、腕と拳とで輪がねた罠は、直径七八寸。これに首を突っ込んで絞めるためには、火箸でも挾んで、相当締めつけなければならなかったでしょう。
平次はそれらのものをひと通り見ると、窓に立って東の方をはるかに眺めやりました。美しく晴れた冬の日です。小さい藪と、畑のゆるい起伏を越して、浪人立花久三郎の家は、思ったよりも近々と見えます。