Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 671 caractères · 252 écrans
麗らかな春の陽ざし、青山長者丸から飛んで来た八五郎は、馬のように汗をかいた、馬のように鼻息の嵐を吹いて居ります。
「村越峰右衛門がどうしたんだ」
平次はこの事件に充分の好奇心を持って居る様子ですが、道があんまり遠いのと、近頃になって御用繁多なので、八五郎に旨を含めて、百人町の百兵衛と力を協せ、他所ながら長者丸一角を睨ませて置いたのでした。
「主人の峰右衛門は、すっかり脅えてしまって、ろくに顔を見せませんが、あの家で飼って居る二人の浪人者、秋山彌十と富山七之助が、いきなり切り合いを始めて、若い富山七之助の方が、中年者の秋山彌十を斬り殺してしまったんです。人斬包丁を二本ずつブラ下げて居るんだから、腹が立ったり気が変ったりすると、何をやり出すか、わかったものじゃない、全く物騒な話で――」
八五郎は註沢山に話を進めて、この一埒を説明するのでした。
「そいつは物騒だが、誰が刀の悪戯をやったか、わからないのに、いきなり相手へ斬り付けたというのか」
気が短いにしても程のあった物です。若い浪人者富山七之助の暴挙に、さすがの平次も胸を悪くする外はありません。
「ありゃ、果し合いでも何んでもなくて、暗討ですね。