Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ずいひつ しほんたいへいき

随筆 私本太平記

吉川 英治

Lisez 随筆 私本太平記 (ずいひつ しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 56 947 caractères · 114 écrans

Aozora Bunko

早朝、神戸の川辺賢武氏、わざわざ宿まで来て下さる。雨をおかして、九時ごろ出る。山崎も六甲も、すべて風雨の中。とりあえず湊川神社へゆく。というよりも駆け込む。吉田宮司と一時間ほど話す。参拝。それから附近あちこちを濡れ歩く。お彼岸は近いのにひどく寒い。

市街も雨の日曜でどうしようもなし。花輪グリルを訪うとここもお休み。ぜひなく昼飯を牡丹園で食う。小ヤミを見て会下山へ車をやる。山上ひとりの人影もなしである。自動車を出たがひどい烈風で立ってもいられない。車の中から毛布をとりだして体を巻く。それでも寒い。そのうえ風に攫われかける。

身を、当年の正成としてみて、ここから一条の旧湊川を、幻想に描く。

海上からは尊氏の数千ぞうの兵船、陸地から直義の万余の兵。むかしの兵庫沖から須磨口から、今日の烈風のごとく、咆哮して来たことだろう。

正成は、すべてが一望にできるこの会下山に陣どった。義貞は、山と浜との中間にあたる西国街道の二本松に陣したのである。いまは神戸市街のまン中であり、造船所やら埠頭であるが、現実の近代景を拭って、これを延元二年の、湊川合戦の当時におきかえて見ていると、じつにいろんな感が湧く。