Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいねん
青年
Lisez 青年 (せいねん) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 670 caractères · 246 écrans
甲斐々々しい支度をした、小綺麗な女中が、忙しそうな足を留めて、玄関に立ちはたがって、純一を頭のてっぺんから足の爪尖まで見卸して、「どこも開いておりません、お気の毒様」と云ったきり、くるりと背中を向けて引っ込んでしまった。
次の宿屋に行く。同じようにことわられる。三軒目も四軒目も同じ事である。インバネスを着て、革包と膝掛とを提げた体裁は、余り立派ではないに違いない。しかし宿屋で気味を悪がって留めない程不都合な身なりだと云うでもあるまい。一人旅の客を留めないとか云う話が、いつどこで聞いたともなく、ぼんやり記憶には残っているが、そんな事が相応に繁華な土地に、今あろうとは思われない。現に東京では、なんの故障もなく留めてくれたではないか。
不思議だとは思うが、誰に問うて見ようもない。お伽話にある、魔女に姿を変えられた人のような気がしてならないのである。
純一はとうとう巡査の派出所に行って、宿泊の世話をして貰いたいと云った。巡査は四十ばかりの、flegmatique な、寝惚けたような、口数を利かない男で、純一が不平らしく宿屋に拒絶せられた話をするのを聞いても、当り前だとも不当だとも云わない。