Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいねん
青年
Lisez 青年 (せいねん) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 670 caractères · 246 écrans
そうすると廊下で早立ちの客に逢った。洋服を着た、どちらも四十恰好の二人である。荷物を玄関に運ぶ宿の男を促しながら、外套の衿の底に縮めた首を傾け合って、忙しそうに話をしている。極めて真面目で、極めて窮屈らしい態度である。純一は、なぜゆうべのような馬鹿げた騒ぎをするのだと云って見たい位であった。
便所からの帰りに、ふと湯に入ろうかと思って、共同浴室を覗いて見ると、誰か一人這入っている。蒸気が立ち籠めて、好くは見えないが、湯壺の側に蹲っている人の姿が女らしかった。そしてその姿が、人のけはいに驚かされて、急いで上がろうとするらしく思われた。純一は罪を犯したような気がして、そっとその場を逃げて自分の部屋に帰った。
部屋には帰って見たが、早立ちの客の外は、まだ寐静まっている時なので、火鉢に火も入れてない。純一は又床に這入って、強いて寐ようとも思わずに、横になっていた。
目がはっきり冴えて、もう寐られそうにもない。そしてゆうべ床に這入ってから考えた事が、糸で手繰り寄せられるように、次第に細かに心に浮んで来る。
夜疲れた後に考えた事は、翌朝になって見れば、役に立たないと云う経験は、純一もこれまでしているのだが、ゆうべの決心は今頭が直ってから繰り返して見ても、やはり価値を減ぜないようである。