Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいしゅんのぎゃくせつ

青春の逆説

織田 作之助

Lisez 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 593 caractères · 325 écrans

Aozora Bunko

そこが気に入ったよ」

豹一はこんな風に批評されるのを好まなかった。早く切り揚げようと、赤井に目くばせしたが、赤井はまあ良いじゃないかという顔をした。すると、顎の尖った男が、

「どうです? やりませんか?」と豹一にたにしの佃煮をすすめた。頑として黙っていると、

「遠慮はいらんよ。実のところこれはいくらでもお代りが出来るんでね」

その気取りのない調子が豹一にはちょっと気に入った。やがて、鼻の大きな男が、

「どうだ、この学生と一緒にガルテンへ行こうか」と顎の尖った男に言った。

「良かろう。面白い。可愛いからね」

そして豹一らの分まで無理に勘定を済ませると、

「どうです? 一緒に行きませんか」割に丁寧な物の言い方で言った。

「どこでも行きますよ。畜生!」赤井はやけになってそう叫び、黙ってむつかしい顔をしている豹一の傍へ寄ると、

「行こう。面白いじゃないか。ガルテンと言うのは祇園のことだ。園は独逸語でガルテンだろう?」耳の傍で囁いた。

「僕は帰ります」豹一はだし抜けに言った。

(どうせ、俺らを酒の肴にするつもりだろう? いやなこった。誰が幇間になるもんか。赤井の媚びた態度はなんだ)