Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lisez 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 438 caractères · 238 écrans
」と、彼は十一日目の朝になって、どうしても帰ると言い出した。
相手の方でもいつまで引留めておくわけにはいかないので、それではまたあらためてお願い申すということになって、村方から彼に二歩の礼金をくれた。うわばみ退治に成功しなかったが、ともかくも彼がここへ来てから、その姿を見せなくなったのは事実である。殊に十日以上の暇をつぶさせては、このまま空手で帰すことも出来ないので、その礼心にそれだけの金を贈ったのである。
「なんの役にも立たないでお気の毒ですが、折角のお志だから頂きます。」
彼はその金を貰って出ようとする時、村の者の一人があわただしく駈けて来て、山つづきの藪ぎわに大きいうわばみが姿をあらわしたと注進したので、一同はにわかに色めいた。
「もう一と足で吉さんを帰してしまうところであった。さあ、どうぞ頼みます。」
もともとそれがため来たのであるから、蛇吉も猶予することは出来なかった。彼はすぐに身ごしらえをして、案内者と一緒にその場へ駈けつけると、果して大蛇は藪から半身をあらわして眠ったように腹這っていた。
蛇吉は用意の粉薬を取出して、川という字を横にしたような三本の線を地上に描いた。