Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひじょうのあい

非情の愛

豊島 与志雄

Lisez 非情の愛 (ひじょうのあい) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 831 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

彼等信仰者たちは、やはり祈りに来るであろうか。きっと来るに違いない。ところで、そこにあるのは何か。鏡か木彫か石彫か陶器か、それも恐らくは下らないもので、つまりは一塊の石に過ぎないだろう。その一塊の石に、彼等はやはり祈念を凝らすだろう。そうなると、一塊の石に人の祈念がじかに連結する。これはどういうことだ。原始時代に立戻っただけのことだというのは、一応の解釈に過ぎなくて、救済にはならない。」

「救済しなくてもいいよ。」と僕は焼酎を味わいながら言った。

「赤い鳥居の列に、黄色い銀杏の葉が散りかかって、その下を若い女がしとやかにくぐってゆくところなんか、いいじゃないか。」

そういう情趣にはまるで無関心のように、秦は卓上に銀杏の葉を並べ続けた。

「いや、銀杏の葉は、平地に散っても綺麗だ。救済するには、その一塊の石を、取り除くことだ。」

「そうだ。それを僕も考えてる。」と波多野は応じた。「然し、石を取り除き、地ならしして、平地にしてしまっても、そこにはまた、靄が立ちこめるように、一種の濛気が立ちこめてくるかも知れない。偶像を破壊した後にも、まだ、霊界とでもいわれるものが残るからね。