Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まほうにんぎょう

魔法人形/サーカスの怪人

江戸川 乱歩

Lisez 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 148 224 caractères · 297 écrans

Aozora Bunko

ふたりは、コンクリートべいのほうをむいて、立ちどまり、骸骨の顔を見ないようにしました。そして、はやく、いきすぎてくれればよいと、いのっていました。

ふたりのうしろを、いま、骸骨紳士が歩いていくのです。こと、こと、と靴の音がしています。その音が、ちょうど、ふたりのまうしろにきたとき、ぱったり聞こえなくなってしまいました。

骸骨紳士が立ちどまったのです。あのまっ黒な目で、ふたりのうしろすがたを、じろじろ見ているのではないでしょうか。

二少年は、そう思うと、恐ろしさに息もとまるほどでした。井上君には、ノロちゃんの、がくがくふるえているのが、よくわかります。

いまにも、うしろからつかみかかってくるのではないか、あの長い歯で、食いつかれるのではないか、そして、まっ暗な地の底の地獄へ、つれていかれるのではないかと思うと、生きたここちもありません。

しかし、なにごともおこらないで、すみました。やがてまた、ことり、ことりと、靴の音が聞こえはじめ、それが、だんだん遠ざかっていくのです。

その靴音が、ずっと遠くなってから、ふたりは、おずおずとふりむきました。そして、町のむこうを見ますと、骸骨紳士の歩いていくうしろすがたが、小さく見えています。