Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

とびとかきととり

鳶と柿と鶏

豊島 与志雄

Lisez 鳶と柿と鶏 (とびとかきととり) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 493 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

」

いやに感心して、また歩き出したが、すぐその先の、四つ目垣の木戸を押しあけてはいって行くのである。

吉村はおや、と目を見張った。志田さんとかの別荘へ行くものだと思っていたのであるが、そこはたしかに、上山君枝の家の裏手にちがいなかった。垣根の中のすぐそこに、低く枝を拡げた二本の柿の木が、赤い実を一杯つけていた。李はその柿の木に歩み寄り、手の届く枝を引き撓めておいて、物色しながら幾つかの実をもいだ。

「こちらからいきましょう。」

柿を持って、表の芝生の庭の方へ廻ってゆくのだった。

吉村は躊躇しながら、それでも多少の好奇心も覚えて、わざと後れながらついていった。

縁側で、もう李の声がしていた。

「今日は、私の先生を連れて来ましたから、柿をすこしたくさん貰いました。豪い人ですから、子供と一緒にはなりません。名前はご存じでしょう、吉村先生……あの、むつかしい小説ばかり書いて、自分でも困ってる人です。御紹介しましょう。」

「吉村……なんという人なの。」

「吉村清志……あのこないだも……。」

李がなにか饒舌ってる時、君枝はちょっと小首をかしげがちに、片手をかるく頬に、そして片手で鬢の毛をかきあげる素振りをして、それで李の方へ表情を隠しながら、庭に少し距ってる吉村の方へ、眼を二つ三つ大きくまたたいてみせた。