Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lisez 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) de 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 127 675 caractères · 254 écrans
平常は栓がしてありますが、雨が降って来ますと、亜鉛の漏斗の大きなのを挿入れます。夕立の激しく降る時にはひどい音がしますし、霰などは撥返って、見ているのが面白いのでした。雨が止みますと取下して、硝子の瓶に相当の漏斗をさし、濾紙を敷いて静かに濾すと、それはそれは綺麗な水が出ます。真水でいけない時に、蒸溜水の代りにそれを使うのでした。
移転後暫くするにつれて、患者が来るようになりました。午後の往診も度々あって、代診の人たちもなかなか忙しく、自然収入も多くなるのでしょう。そんなことが続くと、お父様は、「きょうは奢ろう」と、皆を連れてお出かけです。私も一度だけ連れて行かれました。その時は浅草でした。私はお父様と一緒に家の車に乗り、書生さんたちはそこらで拾って乗ります。男ばかりだからと、黄八丈の著物に繻子の袴でした。お母様たちと出る時は、友禅のお被布などを著せられます。その日はまず江崎へ寄って写真を撮りました。それからそこらの料理屋へ這入って、皆にお飲ませになります。お父様は一猪口くらいしか召上らないので、私が口取りを食べている傍で、皆の様子を機嫌よく見ていられます。