Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おうむぐらかえくびでんせつ

鸚鵡蔵代首伝説

国枝 史郎

Lisez 鸚鵡蔵代首伝説 (おうむぐらかえくびでんせつ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 083 caractères · 26 écrans

Aozora Bunko

(あの女何者だろう?)

(鸚鵡蔵だけは是非見たいものだ)

鸚鵡蔵

その夜のことであった。菊弥は、鸚鵡蔵の前に立っていた。

月のある夜だったので、巾の広い、身長の高い――普通の蔵の倍もありそうな鸚鵡蔵は、何かこう「蔵のお化」かのように、朦朧と照っている月光の中に、その甍を光らせ、白壁を明るめて立っていた。白壁づくりではあったが、その裾廻りだけが、海鼠形になっていて、離れて望めば、蔵が裾模様でも着ているように見えた。正面に二段の石の階段があり、それを上ると扉であった。扉は頑丈の桧の一枚板でつくられてあり、鉄の鋲が打ってあり、一所に、巾着大の下錠が垂らしてあった。納谷家にとって一方ならぬ由緒のある蔵なので、日頃から手入れをすると見え、古くから伝わっている建物にも似合わず、壁の面には一筋の亀裂さえなく、家根瓦にも一枚の破損さえもなさそうであった。

菊弥は、扉の前にしばらく佇んでいたが(声をかけてみようかな?)と思った。でも、姉の眼や家人の眼を盗んで、こっそり見に来たことを思い出し、止めた。知れたら大変だと思ったからである。

(手ぐらい拍ってもいいだろう)

そこで彼は手を拍った。