Classiques japonais avec furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lisez いやな感じ (いやなかんじ) de 高見 順 (たかみじゅん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 292 113 caractères · 587 écrans
その七 いやな感じ
その七 いやな感じ
俺は風巻の「家来」に身をやつして前線に出た。古風な言い方だが、連絡員というのは全く家来みたいなもんで、本来は従軍記者が前線で書いた原稿を後方に運ぶのが役目だが、そうした役目だけでなく、中国語で言えば、
「苦力的一様」
全く苦力同様に、荷物運びからメシアゲまで、主人に仕える家来のような雑役もやらねばならない。風巻は、俺に悪い、気の毒だと言ったが、連絡員になった以上はあくまで「家来」でなかったら、はたからあやしまれる。
ピストルを百成に取りあげられた俺は、砂馬を殺す武器を失ったのである。それに矢萩の一件で、上海はやはりヤバイとなったから、俺も風巻の「家来」になって前線へ逃げて、そして前線でひとつピストルをくすねてやろうと一石二鳥を考えたのだ。
(前線から帰ったら、かならず砂馬を殺してやる!)
と俺は心に誓った。
南京へ軍用列車で行って、揚子江を舟で横断して浦口に渡った。それからさらに、日本軍が占領したばかりの蚌埠へ、動き出したばかりの汽車で行った。この汽車は中国語のチーチョ(自動車)ではなく鉄道のことだ。
徐州作戦はまだはじまっていなかったが、中国軍は日本がきっと山東からの南下軍と、南京からの北上軍とで、徐州を挾みうちにするだろうと考えて、淪陥区(日本では占領区域と呼んでいた)の後方攪乱に力を