Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おちょうふじん
お蝶夫人
三浦 環
Lisez お蝶夫人 (おちょうふじん) de 三浦 環 (みうらたまき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 730 caractères · 242 écrans
私の十五歳の時、少しも母に見向きもしない父、その上に妾には男子五人も出来たので、「私は音楽を勉強して、一生母様を見送るから父とお別れなさい」と私のすすめに、その上明治大学の貸金も父は母の里へ返さぬので、そんなことでとうとうまた柴田の籍から永田家に母はもどった。
母は慈愛深く、犬猫をあわれむ。私の音楽学校通学時代、自転車で日比谷あたりに捨てられた仔猫を拾うて、母の家に持ち行けば、母はみなこれを育てた。妾の子達も母は愛してやった。
母は年老いて、哀れな見知らぬ老婆を見れば、「家がなければ私の家に泊りなさい」というて自家につれて来た。私の二十年ぶりで外国から帰朝した時など、母の家に八人もお婆さんばかりいたのには驚いた。母は年寄にも似合わず、まことに明かるい声を持っていて、私が
「ママちゃん」
と呼べば大声に
「はあい」
と答え、少しも年寄の暗さを持たず、東京で老人達と一緒に義太夫を聞きに出掛ける時など、どしどし歩いて電車通を横ぎって、他の人々にはらはらさせた。母は少しも自分では唱わなかったが、義太夫を聞きに行くのが大好きで、私の二回目の帰朝の時、またイタリーへ行くために、母に別れが悲しさに日比谷での私の音楽会場まで母に来て貰い、その夜汽車で私は門司に行き、そこでまた音楽会をして船に乗ったが、出発の時船に、なみちゃんから