Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

それから

それから

夏目 漱石

Lisez それから de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 172 794 caractères · 347 écrans

Aozora Bunko

「ええ。――どうも何ですな。大分御忙がしい様ですな。先生た余っ程違ってますね。――蟻なら種油を御注ぎなさい。そうして苦しがって、穴から出て来る所を一々殺すんです。何なら殺しましょうか」

「蟻じゃない。こうして、天気の好い時に、花粉を取って、雌蕊へ塗り付けて置くと、今に実が結るんです。暇だから植木屋から聞いた通り、遣ってる所だ」

「なある程。どうも重宝な世の中になりましたね。――然し盆栽は好いもんだ。奇麗で、楽しみになって」

代助は面倒臭いから返事をせずに黙っていた。やがて、

「悪戯も好加減に休すかな」と云いながら立ち上がって、縁側へ据付の、籐の安楽椅子に腰を掛けた。それぎりぽかんと何か考え込んでいる。門野はつまらなくなったから、自分の玄関傍の三畳敷へ引き取った。障子を開けて這入ろうとすると、又縁側へ呼び返された。

「平岡が今日来ると云ったって」

「ええ、来る様な御話しでした」

「じゃ待っていよう」

代助は外出を見合せた。実は平岡の事がこの間から大分気に掛っている。

平岡はこの前、代助を訪問した当時、既に落ち付いていられない身分であった。彼自身の代助に語った所によると、地位の心当りが二三カ所あるから、差し当りその方面へ運動してみる積りなんだそうだが、その二三カ所が今どうなっているか、代助は殆んど知らない。