Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

それから

それから

夏目 漱石

Lisez それから de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 172 794 caractères · 347 écrans

Aozora Bunko

六

然しこれも断らした。それでも別に不都合はなく敷金は返せている。――まだその外にもあったが、まあこんな種類の例ばかりであった。

「そりゃ、姉さんが蔭へ廻って恵んでいるに違ない。ハハハハ。兄さんも余っ程呑気だなあ」と代助は大きな声を出して笑った。

「何、そんな事があるものか」

誠吾はやはり当り前の顔をしていた。そうして前にある猪口を取って口へ持って行った。

六

その日誠吾は中々金を貸して遣ろうと云わなかった。代助も三千代が気の毒だとか、可哀想だとか云う泣言は、なるべく避ける様にした。自分が三千代に対してこそ、そう云う心持もあるが、何も知らない兄を、其所まで連れて行くのには一通りでは駄目だと思うし、と云って、無暗にセンチメンタルな文句を口にすれば、兄には馬鹿にされる、ばかりではない、かねて自分を愚弄する様な気がするので、やっぱり平生の代助の通り、のらくらした所を、彼方へ行ったり此方へ来たりして、飲んでいた。飲みながらも、親爺の所謂熱誠が足りないとは、此所の事だなと考えた。けれども、代助は泣いて人を動かそうとする程、低級趣味のものではないと自信している。凡そ何が気障だって、思わせ振りの、涙や、煩悶や、真面目や、熱誠ほど気障なものはないと自覚している。