Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなかみきこう

みなかみ紀行

若山 牧水

Lisez みなかみ紀行 (みなかみきこう) de 若山 牧水 (わかやまぼくすい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 102 087 caractères · 203 écrans

Aozora Bunko

その枯れはてた枝のさきざきには、既に早やうす茜色に気色ばんだ木の芽が丸みを見せて萌えかけているのである。深山の木は斯うして葉を落すと直ちに後の新芽を宿して、そうして永い間雪の中に埋もれて過し、雪の消ゆるを待って一度に萌え出ずるのである。

其処に来て老番人の顔色の甚しく曇っているのを私は見た。どうかしたかと訊くと、旦那、折角だけれど俺はもう湯元に行くのは止しますべえ、という。どうしてだ、といぶかると、これで湯元まで行って引返すころになるといま通って来た路の霜柱が解けている、その山坂を酒に酔った身では歩くのが恐ろしいという。

「だから今夜泊って明日朝早く帰ればいいじゃないか」

「やっぱりそうも行きましねエ、いま出かけにもああ云うとりましたから……」

涙ぐんでいるのかとも見ゆるその澱んだ眼を見ていると、しみじみ私はこの老爺が哀れになった。

「そうか、なるほどそれもそうかも知れぬ、……」

私は財布から紙幣を取り出して鼻紙に包みながら、

「ではネ、これを上げるから今度村へ降りた時に二升なり三升なり買って来て、何処か戸棚の隅にでも隠して置いて独りで永く楽しむがいいや。