Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

パノラマとうきだん

パノラマ島綺譚

江戸川 乱歩

Lisez パノラマ島綺譚 (パノラマとうきだん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 78 920 caractères · 153 écrans

Aozora Bunko

「君は北見小五郎とか云ったね、僕が行く所には、いつでも君がいるというのは、少しばかりおかしい様に思うのだが」

すると、憂鬱な小学生の様に、ボンヤリと円柱に凭れていた相手は、青白い顔を少し赧らめながら、うやうやしく答えるのです。

「イエ、それはきっと偶然でございましょう。御主人」

「偶然? 多分君の云う通りなのであろう。だが、君は今そこで何を考えていたのだね」

「昔読んだ小説のことを考えて居りました。非常に感銘の深い小説でした」

「ホウ、小説? なる程君は文学者だったね。して、それは誰の何という小説なのだね」

「御主人は多分御存じありますまい。無名作家の、しかも活字にならなかったものですから。人見廣介という人の『RAの話』という短篇小説なのです」

廣介は突然昔の名前を呼ばれた位で驚くには、余りに鍛錬を経ていました。彼は相手の意外な言葉に、顔の筋一つ動かさないで、そればかりか、はからずも、彼の昔の作物の愛読者を見出した、不思議な喜びをさえ感じながら、懐しく言葉を続けるのでありました。

「人見廣介、知っているよ。お伽噺の様な小説を書く男であったが、あれは君、僕の学生時代の友達なのだよ。