Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

パノラマとうきだん

パノラマ島綺譚

江戸川 乱歩

Lisez パノラマ島綺譚 (パノラマとうきだん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 78 920 caractères · 153 écrans

Aozora Bunko

そして、あれあれと云う間に、もう二十段ばかりも昇って了ったのです。

「そらね、ちっとも怖くはないだろう。さあもう一息だ」

そして、二人は一段一段と昇って行ったのですが、不思議なことには、間もなく頂上まで昇り切って了うと、下で見た時には幾百段とも知れず、空まで届き相であったのが、実際は百段もあるかなしで、決してそれ程高いものではないのです。それがどうしてあんなに見えたのか、臆病故の錯覚としても、余りにその差が甚しく、千代子は不思議に堪えられませんでした。後に至って分ったことですが、先刻海底で鮟鱇を太古の怪物と見誤った様な、丁度あれに似た幻覚が、この島全体に満ち充ちている様な気がして、それ故に一層そこの景色が美しいのだとも思われるのです。そして、今の階段の高さの相違などもその一つに算えることが出来ました。彼女は、併し、それがどの様な理由によるものか、廣介から詳しい説明を聞くまでは少しも分らなかったのです。

それは兎も角、彼等は今、階段を昇り切った高地に立って、彼等の行手を眺めました。

そこには狭い芝生の傾斜があって、それを下ると道は直ちに鬱蒼たる大森林に入っています。