Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゃんはい

上海

横光 利一

Lisez 上海 (しゃんはい) de 横光 利一 (よこみつりいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 628 caractères · 292 écrans

Aozora Bunko

二二

彼は肉体よりも先立つ自分の心の危険さを考えた。彼はまた立ち上ると宮子にいった。

「じゃ、もう僕はこれで失礼しましょう。さようなら。」

宮子は不意を打たれて黙っていた。参木はそのまま部屋の外へ出ようとした。

「夜が明けるのにこれからあたしひとりでなんかいられないわ。あなたは礼儀っていうものを御存知ないの。」

参木は振り返ると、絨氈の上に転げていたアルバムを足で踏みつけた。

「じゃ、今夜はもうこれだけで、赦してくれ給え。いずれまた、そのうちに。」

彼は明け初めた緑色の戸外へ、何事でも困るとその場を捨てる彼の持病を出して、さっさとひとりで出ていった。

二二

霖雨の底で夜のレールが朧ろげに曲っていた。壊れかかった幌馬車が影のように、煉瓦の谷間の中を潜っていった。混血児の春婦がひとり、弓門の壁に身をよせて雨の街角を見詰めていた。彼女の前の瓦斯燈の傘の上には、アカシヤの花が積ったまま、じくじくと腐っていた。狭い建物の間から、霧を吹いたヘッドライトが現れると、口を開けた酔漢を乗せたまま通り過ぎた。

参木は春婦の前を横切ると露路の中へ這入っていった。その露路の奥の煤けた酒場では、彼の好む臓物が、鍋の中で泡を上げながら煮えていた。