Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にじゅうしのひとみ

二十四の瞳

壺井 栄

Lisez 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 113 429 caractères · 227 écrans

Aozora Bunko

まず、幼い子らに歓迎されたような気がしてうれしかったのだ。そっと目がしらを押さえ、笑顔を見せた。あらためて見たが、すぐに思いだす顔はなかった。道ゆく人もそうだった。昔ながらの村の道を、なんと変わった人の姿であろう。とはいえ、そのなかでもっとも変わっているのがじぶんだとは、気がつかなかった。その大石先生を追いぬき追いぬき、三々五々と走ってゆく生徒たちもたえなかった。ちらりちらりと、こちらをぬすみ見しては走りさってゆく。それらの姿から、わざと目をそらしたのは、見られたくないものが光ってこぼれそうだったからだ。

ひとり帰ってゆく大吉のほうへ手をふってみせてから校門をくぐった。古びてしまった枚舎の、八分どおりこわれたガラス窓をみたとき、瞬間、絶望的なものが満ち潮のように押しよせてきたが、昔のままの教室に、昔どおりに机と椅子を窓べりにおき、外を見ているうちに、背骨はしゃんとしてきた。なにもかも古いこの学校へ、新らしいものがやってきはじめたからだ。古い帯芯らしい白い布で作った新らしいかばん。まん中に一本縫い目のあるらしい銘仙のふろしき、そのなかには、新聞紙を折りたたんだだけのような、表紙のないそまつな教科書がはいっているだけでも、子どもたちは希望にもえる顔をしていた。