Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lisez 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 113 429 caractères · 227 écrans
一ばんしんがりの男先生は、怪我の日以来ほこりをかぶっている女先生の自転車を押していった。道で出あった村の人も浜までついてきた。
「こんどは、泣きっこなしよ」
大石先生はひとりひとりの顔をのぞきながら、
「さ、指きり、マアちゃんも泣かないでね」
「はい」
「コトやんも」
「はい」
「早苗さんも」
「はい」
これだけが一ばん泣き虫だから、これだけ指きりしたから、もうだいじょうぶ――
ひとりひとりの小さな指にちかいながら、浜へくると、仁太が大声で、
「なに、歌うん?」
と、マスノの顔を見た。
「蛍の光だ、そりゃあ」
男先生がそういったが、一年生はまだ蛍の光をならっていなかった。
「そんなら一年生も知っとる歌、『学べや学べ』でもうたうかい」
男先生はじぶんの教えた歌を聞いてもらいたかった。しかしマスノがいち早く叫んだ。
「山のからす」
彼女はよほど「山のからす」がお気にいりらしかった。そしてもう、まっさきに、うたいだしたのだ。
山のからすが もってきた
あかい小さな じょうぶくろ
まだやっと一年生なのに、彼女の音頭とりはなれきっていた。天才とでもいうようなものであろうか。ちゃんと、みんなをあとについて歌わせる力があった。