Classiques japonais avec furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lisez 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 260 015 caractères · 519 écrans
六、マニラ行およびその風俗
案ずるに、シナ人は金紙銀紙を神前において焼きて福を祈る、そのときにこの片紙を受けて帰るものならん。わが国の護摩札のごとし。また、街上に売卜者多し。わが浅草観音の門前のごとし。題するに「毎事卦資二仙」とあり。また、室内をうかがい見るに、あるいは観音の像をかけ、あるいは関帝を祭り、あるいは壁上に神字を刻したるものを崇拝す。カントンの寺院の前には乞食多く集まりて旅客を煩わす。ホンコンの人力はその色赤黒くして、おのずから一種の特色を有す。これを力車と呼ぶ。わが同胞のここに寄留せるもの約千人にして、寺院および学校の設備あり。ホンコンを出帆してより、わが船南東に向かいて進行するに、東北風に送られて少しく揺動す。しかれども、マニラ行の一等船客多数に入乗せるをもって、船中盛況を現す。
六、マニラ行およびその風俗
十五日、晴れ。暁来、暑気大いに加わる。風静かに波穏やかなるも、シナ海のひろき、終日一物の目に触るるなし。
茫茫支那海、唯見水連レ空、赤道将レ非レ遠、満帆三伏風、
日沈暑威減、風転晩涼従、月下船南進、雲涯是呂宋。
(ひろびろと果てしない支那海は、ただ水と空と連なっているのをみるのみである。