Classiques japonais avec furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lisez 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 260 015 caractères · 519 écrans
ところどころ無数の珊瑚州の点在するあり、その間を縫いて行く。これを望むに、一帯の白砂のごとし。往々その上に草木の茂生せるあり。陸上の連山は喬木なく、岩石と野草を見るのみ。風光すこぶる荒涼なり。海岸には人家絶えてなく、ただ灯台船(灯台をのせたる船)の水上に漂えるを見るのみ。この近海はなお熱帯圏内にあれば、昼間は赤日炎々たれども、朝夕の南風はすでに秋冷を送り来たる。豪州はわが国と正反対にして、四月は中秋の期節なり。
夢ならぬ世にも夢かと思ふかな、卯月の末に秋風ぞふく
晩に至り風力ようやく加わり、これに逆行して進む。ゆえに船少しく旋動す。
風払二煤煙一船破レ濤、珊瑚洲外汽声高、岸頭一帯千山続、起伏如レ竜是北濠。
(風は船の煙を吹き払って波濤を破るようにすすみ、珊瑚の島の外を汽笛も高く行く。岸のあたり一帯は山々が続き、その起伏のさまは竜のごとく、これぞ豪州の北部なのである。)
二十七日、快晴。青空碧波、一点の雲影をとどめず。連山に沿いて航進すること前日のごとし。小嶼を波間に見ること数回なり。
二十八日、快晴。未明、タウンズビル湾前の島陰に投錨す。八時半、箱形の小汽船に移り、行くこと四マイルにして同市に着す。