Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
事、支那にてこれより前に記された。予が明治四十一年六月の『早稲田文学』六二頁に書いた通り、『酉陽雑俎』(蜈蚣退治を承平元年と見てそれより六十八年前に死んだ唐の段成式著わす)三に、歴城県光政寺の磬石、膩光滴るがごとく、扣けば声百里に及ぶ、北斉の時、都内に移し撃たしむるに声出ず、本寺に帰せば声故のごとし、士人磬神聖にして、光政寺を恋うと語したとある。『続古事談』五に、経信大納言言われけるは、玄象という琵琶は、調べ得ぬ時あり、資通大弐、この琵琶を弾くに調べ得ず、その父済政、今日この琵琶僻めり、弾くべからざる日だと言うた、経信白川院の御遊に、呂の遊の後律に調べるについに調べ得ず、古人のいう事、誠なるかなと言われたとある。和漢とも貴重な器具は、人同様心も意気地もありとしたのだ。鐘が鳴らぬからとて、大騒ぎして砕いたなど、馬鹿げた談だが、昔は、東西ともに大人が今の小児ほどな了簡の所為多く、欧州でも中世まで、動物と人と同様の権利も義務もありとし、証人に引き、また刑の宣告もした(『ルヴィユー・シャンチフィク』三輯三巻、ラカッサニュの説)。されば時として、無心の什器をも、人と対等視した