Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
『十誦律』に、大雨で伏蔵露れたのを仏が見て、毒蛇だというと、阿難も悪毒蛇だといって行き過ぎた。貧人聞き付けて往き見れば財宝多し。それを持ち帰って大いに富む。その人と不好な者が、この者宝蔵を得ながら王に告げぬは不埒と訴えければ、王召してことごとくその財物を奪うたとあるを、『沙石集』などに、財は人に禍する事毒蛇に等し、故に仏も阿難も、かく言ったと解したは最もだが、全体インドでは、伏蔵ある所必ず毒蛇が番すると一汎に信ずるより、時に取ってかかる名言を吐いたのだ。『南史』に、〈梁武帝元洲苑に幸し、大蛇道に盤屈し、群小蛇これを繞るを見る、みな黒色、宮人曰く恐らくこれ銭竜ならん、帝銭十万貫を以て蛇処を鎮め、以てこれを厭す〉、これ支那でも蛇を銭の神としたのだ。
アルバニアは俗伝に蛇が伏蔵を護り時々地上へ曝して、財宝に錆や黴の付くを防ぐ。牧羊人かつて蛇が莫大の金を巻けるを見、予て心得いた通り牛乳一桶をその辺に置き潜み窺うと、案の定かの蛇来て乳を飲み尽くし、また金を巻きいたが、渇いて何ともならずついに遠方へ水を求めに往った。その間に牧羊人大願成就忝ないと、全然その金を窃み得た(ハーンの『アルバニッシュ・スチュジエン』