Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
紀州でモッコクの木を食う蠹に、ちょうど同様の尾を同様に使うのがあるが何というものか知らぬ。予はウロペルチスの生きたのを見た事なけれど、類推すると余り活溌なものでなかろうが、周章る時は孑孑様に騒ぎながら、岸より落ちて人を驚かすほどの事はあろう。
支那でいわゆる冬瓜蛇はこの族のものかと惟うが日本では一向見ぬ。『西遊記』一に、肥後五日町の古い榎の空洞に、長三尺余周り二、三尺の白蛇住む。その形犬の足なきかまた芋虫に酷似たり。所の者一寸坊蛇と呼ぶ。人を害せざれど、顔を見合せば病むとて、その木下を通る者頭を垂るとあり。デル・テチョの『巴拉乖等の史』に、スペインのカベツア・デ・ヴァカが、十六世紀の中頃ペルーに入った時、八千戸ある村の円塔に、一大蛇住み、戦死の尸を享け食い、魔それに托して予言を吐くと信ぜられた。その蛇長二十五フィート、胴の厚さ牛ほどで、頭至って厚く短きに、眼は不釣り合いに小さく輝く、鎌のごとき歯二列あり。尾は滑だが、他の諸部ことごとく大皿様の鱗を被る。兵士をして銃撃せしむると大いに吼え、尾で地を叩き震動せしめた故、一同仰天せしもついに殺しおわったと載せ、一八八〇年版ボールの『印度藪榛生活』