Classiques japonais avec furigana
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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし
十二神貝十郎手柄話
国枝 史郎
Lisez 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 127 035 caractères · 254 écrans
はたして一人の大男が、狭い坑道に立ちはだかり、豪然と焚火に当たっていたが、紋太夫を見ると、手を拡げ、大きな声で叫び出した。何の事だか解らない。
そこで紋太夫は十八番の手真似をもって話しかけた。
「何用あって俺を止めた」まずこれから食ってかかる。
「見れば見慣れない人間だが、貴様はいったい何者だ?」大男は聞き返した。
「俺は東邦の人間だ。壺の神の神殿へ行く」
「おお行きたくば行くがよい。しかしその前にこの関門を、貴様どうして通るつもりだ」
「関門とは何だ? 何が関門だ?」
「すなわちここが関門よ。そうして俺こそ関守よ」
「関門であろうと関守であろうと、俺は腕ずくで通って見せる」
「腕ずくでは駄目だ、智恵で通れ」
「おお面白い。何でも尋ねろ。紋太夫即座に答えて見せる」こう云うとポンと胸を打った。
「それ訊くぞ。答えろよ」大男はニヤリと笑った。
「使えば使うほど殖えるものは何んだ?」
「へん、べらぼうめ。そんな事か。他でもねえ人間の智恵だ。さあドシドシ訊くがいい」紋太夫は大得意だ。
「形がなくて声がある、早く走るけれども足がない。これは何んだ、当てて見ろ」
「いよいよ益※(二の字点、1-2-22)愚劣だな。