Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lisez 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 493 291 caractères · 991 écrans

Aozora Bunko

何故、主従は三世の、家来にして下さいません。死ねと仰しゃれば死にます。出て行けと仰しゃれば――そいつだけは、御勘弁を――」

「うめえことを、云やがったのう。古人って奴は」

富士春の坐っている長火鉢の、前と、横にいる若衆の中の一人が、小藤次の家にいる源公の顔を見て、大声を出した。

「何が?――途方もねえ吠え方をして、何を感ずりゃあがった」

「そら、千字文の初めに、天地玄黄、とあらあな。源公」

「何を云やあがる、そりゃ、論語の初めだあな」

「糞くらえ、論語の初まりは山高きが故に尊からずだあ」

「無学文盲は困るて。それは、大学、喜句の章だ」

「喜句の章じゃあねえ、団子の性だ。団子の性なら転げて来い、師匠の性なら、金持って来い」

「おやっ、もう一度唄って御覧な」

富士春は、口で笑って、眼で睨んだ。一人が

「東西東西、それで、天地玄黄が、何うしたえ」

「天地玄黄の、玄の字は、黒いって字さあね。それ、千年前に、源公は、色が黒いって、古人って奴が、ちゃあんと、物の本に書き残してあるんだ。豪気なもんじゃあねえか」

「成る程、それで感ずりましましたか」

「へへへ、雀ら、嫉め嫉め、師匠の側にくっついてるから羨ましいのだろうよ。