Classiques japonais avec furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lisez 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 493 291 caractères · 991 écrans
そうでげしょう、ねえ、旦那。見ちゃいられませんや」
八郎太は、七瀬に
「支度をせんか」
七瀬は、風呂敷包の中から、旅支度の品々を、取り出した。綱手が手伝った。
「旦那、待っておくんなさい。あっしゃあ、これで一生懸命なんだ。お侍対手に、うまくいえねえが――おかみさん、一寸、聞いてやって下っせえよ。そう急がずに――その手首を折られて、無念、残念、びんしけん、何んとか、この青ちょこ野郎め、御免なせえ――大体、この方の印籠を掏れといった奴は、岡田小藤次って、野郎でさあ」
八郎太も、小太郎も、ぺらぺら妙なことを喋っている庄吉に、五月蠅さを感じていたが、岡田と聞いて、次を聞く気になった。七瀬も、娘も、庄吉の顔を見た。
「ねえ、ところが、若旦那に、御覧の如く、手首を折られっちまいました。小藤次野郎も、自分のいい出したことだから、あっしに済まねえと思ったのでしょう、庄吉、この仇はきっと取ってやるって――どうか、皆さん、怒らずに聞いておくんなさい。するてえと、昨日、仇は取ってやったよ、あいつら明日から浪人だと――あっしゃあ、実のところ胸がすーっとしやしたよ。全くね。ところが、さっきお嬢さんにお目にかかりやした。