Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lisez 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 493 291 caractères · 991 écrans

Aozora Bunko

それは、主君としてでなく、人間として段がちがっていた。そして、斉彬は、なかなか、何用か、と自分からいい出さないで、ちゃんと、その用を自分が先廻りに云って、それからいろいろの知識、故事を語って、ようよう伺候者が、彼等の語ろうとして来た用件をいうと、斉彬は一言で、その諾否を決した。そして、それで、用が終ると、きっと斉彬は、机に向った。人々は、退出の外になかった。それを心得ていたから、名越は、固唾を飲みながら

「寛之助様、御死去につきまして、いろいろ、取沙汰もあり、家中の所置方にも、偏頗の傾あり、国許より、この人々――」

名越は、大奉書に書き並べてある人々の署名を、つつましく、斉彬の方へ、押し出した。斉彬は、手にとらないで、じっと眺めて、頷いた。

「江戸におきまして、吾々同志」

名越は、斉彬の眼に従って、連名を見ながら

「合せて、五十余人――この外、御目見得以下の軽輩に、頼もしきもの幾十人もおりまする」

「志はよう判る――村野、成瀬――もっと、前へ出るがよい。然し、今の時世が、家中に党を立てて、私事、私怨を争う――」

「恐れながら、私事では――」

「斉彬も、寛之助も、当家にとっては私事にすぎぬ。