Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lisez 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 493 291 caractères · 991 écrans

Aozora Bunko

綱手が

「お召しになりましてござりますか」

と、廊下へ手をつくと

「浜村へ、縁付の一件じゃが、大殿、御越し前に片付けたい。と、申すのは、妹があろうがの、その方に」

「はい」

「その妹が、お部屋へ、無礼を働いた」

「あの、お由羅様に」

「うむ。調所殿の御取計いで、宿元下げ渡しで、けりはついたが、その方のことが、発覚してはおもしろうない。それで、今夜のうちに、堺へ参るよう、手筈を致してある。万事は用人が、心得ておるから、喜兵衛と、相談致すがよい」

「はい」

「月丸にも、そのことを、先刻申しておいた。離れにくい仲であろうが、よく聞きわけて、利発な子じゃ。忙がしかろう」

「いいえ」

「俯向いてばかり居らず、顔を見せてみよ。邸へ参ってから、又、一段と、美しゅうなったぞ、あはははは」

綱手は、父の遺志に反き、兄小太郎を裏切り、今また、自分のいったことを、その通りに信用してくれる、人のいい、この中島兵太夫を欺くのかと思うと、百城月丸との恋が、呪わしかった。だが、別れる気はなかった。

(月丸様も、お話を、お聞きなされた上は、出奔の覚悟を、なさって下さったであろう。邸の中は、人目が多いから、打合せはできぬが、自分が、邸を出て行くのを御覧になったら、後を追うて下さるだろう――いいや、いっそ、堺へ行ってしまって、月丸様と、このまま別れたら――却って