Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくをみる

古句を観る

柴田 宵曲

Lisez 古句を観る (こくをみる) de 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 166 028 caractères · 333 écrans

Aozora Bunko

買切と馬にのり出すしぐれかな    雪芝

「馬市」という前書がついている。馬の値がきまって自分の所有に帰するが早いか、直にその背に跨って乗出す、というのである。折から時雨が降って来たため、急いで帰る意味もあるかも知れぬが、気に入った馬を買い得たという、意気揚々たるところが窺われるように思う。已にこの馬を買い得た以上、時雨の如きは深く意に介する必要はあるまい。

かつて「馬かりてかはる/″\に霞みけり」という蓼太の句を講じた時、借馬であろうという解釈もあったが、「旅行」という前書によって、その場合が明になったことがある。この句の「馬市」という前書はそれほど必要とも思われぬが、前書なしにこの句を読むと、買切ったものが何であるか、多少不明瞭になって来る。何か他の物を買って、しかして馬背に跨って去るものとしては、少しく省略が多過ぎるから、結局馬を買ったというところに落著くであろう。しかし馬市の前書を置いて見れば、買い得た馬に直ぐ跨り去る様子が眼前に躍動するのみならず、時雨の中の馬市の喧騒を背景的に浮立たせる効果がある。この意味において前書あるに如くはない。面白い場合を見つけたものである。