Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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こせんのなぞ

古銭の謎

野村 胡堂

Lisez 古銭の謎 (こせんのなぞ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 885 caractères · 26 écrans

Aozora Bunko

ところが最初に手に入ったのは、御存じの通り、あの古銭と鍵でしょう、この前探査した人達は、多分あれを見のがして居たのでしょうが、この事件では、あの馬鹿気たような小さい形見が、一番大事な手がかりだったのです。私は馬鹿な顔をして、両方の室をしらべて見ると、予想の通り、ピアノの後ろや、柱時計の蔭に、不思議な鍵穴があります。そこで、古銭と鍵を一晩借りて置いて、昨夜あなたの室からソッと地下の暗室へ入りこんで見たのです。銀盆や鉄板を開けるのは何んでもありません、穴の中を見ると、屍蝋と火薬がありますから、火薬だけを外へ移して、今日の正午に、両方から関係者一同に入ってもらう段取にしただけの事です。入らない気遣はありません、老人方は相続の事で夢中ですし、左京は万一犯跡はバレはしまいかと、ビクビクもので見張って居るのですから。左京の奪い取った財産は、すぐ出て来るでしょう、泥を吐かせるのはわけもありません……。未だわからないところがありますか……左京が抜道も知らず鍵を持って居ないのに、どうして主人の死体と火薬を穴の中へ投げこんでから、外へ出たかと言うのですか、……それは私もいろいろ考えましたよ、けれども、実地を見れば一番よくわかります。