Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わし

和紙

東野辺 薫

Lisez 和紙 (わし) de 東野辺 薫 (とうのべかおる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 35 557 caractères · 70 écrans

Aozora Bunko

その時はもういち早く、近くの町の、小金を持った五十男の後妻に行ってしまったという噂であった。裁判に持ち出してやるといきまく旦那を、かえって惣次郎がなだめながら、前からこんな事になるのではないかと思っていたと、悄然とした。それでも半年ばかりの間は、ひょっとしたら戻ってくるのではないかという心待ちもあったのだが、それもやがてあきらめて、綺麗に離縁をしてしまった。

間もなく旦那の肝煎りで、隣村の下川崎からおときが迎えられた。きりょうも満更ではなかったし、表面とぼけたように見えていても、どうして肚はしっかりした働き者で、何よりも、友太を親身に可愛がることが、どうだ、いい嬶ァだろうと、時折旦那に自慢をさせるのであった。

漉き返しは二年だけで、惣次郎は普通の紙漉きにまで漕ぎつけた。当時は、手漉き業者の組合というものもなく、材料も思いのままに手に入った。毎日、麦七分のうえに干大根をまぜこんだ、ぼろぼろと箸にかからぬ飯を食って、惣次郎さの家と来たら、食うものも食わないのだと、かれら自身がこの上もない粗食をしている近所の女達からさえよくかげ口を言われながらも、四年目、五年目とぐんぐん身上をよくして行った。