Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
とさのくにばしら
土佐の国柱
山本 周五郎
Lisez 土佐の国柱 (とさのくにばしら) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 375 caractères · 35 écrans
……気早の者は刀を抜いて即座にも斬ろうとする。そこへ、騒ぎを知って高閑斧兵衛が走せつけて来た。
「鎮まれ鎮まれ。なにを騒ぐ」
「狼藉者です」
先供のなかから、堂上喜兵衛という一徹者が進み出でて答えた。
「お供先へ生魚を抛り居ったのです。御仏事と知って此奴、お行列を汚し居ったのです」
「嘘だ。投げたのではない」
捕えられた若者は傲然と叫んだ。「魚にはぬめりというものがある。洗っていたら手を滑って飛んだのだ。人間には過ちということがある。過ちで飛んだのだ」
「此奴、ぬけぬけと申す」
「問答に及ばぬ、斬ってしまえ」
「待て、待てと申すに」
騒然となる家臣たちを、斧兵衛は大音に押えながら云った。
「過ちであるか、態と致したか、孰れにしても取糺してからのことだ。このまま奉行役まで曳いて参れ、手荒なことをすると許さんぞ」
「仰せではござるが、土民へのみせしめとして此奴は此処で斬るべきだと存じます」
喜兵衛が、我慢ならぬという調子で云った。併し、斧兵衛は固く頭を振り、
「ならぬ、奉行所へ曳け、申付けたぞ」
そう命じて立去った。
法会が済んだ後。……この若者の処置に就て、老臣たちが評議を開いた。