Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

とち

土地

豊島 与志雄

Lisez 土地 (とち) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 719 caractères · 22 écrans

Aozora Bunko

街道には時々遍路者の姿が見えた。大抵二三人連れ立って、互に話をするでもなく傍見もしないで、路の埃を軽く立てながら通り過ぎていった。平助はいつも、その後姿を見えなくなるまで見送った。然し村人の誰彼が時折り通りかかるのに対しては、彼は余り愛相がよくなかった。

「精がでるなあ。」

そういう挨拶に対して、彼はただ「ああ」と気の無い返辞をして、すぐに向うを向いてしまった。

然しその頃から、平助はよく孫娘のおみつを荒地へ来さした。

おみつはもう隣村の小学校に通っていた。夏休みの間中は、庄吉の家へ生れっ児の子守にいっていたが、九月に学校が始まってからは、午後はすっかり隙だった。学校から帰って来ると、誰もいない開け放しの自分の家に飛び込んで、一人で勝手に食事をして、その朝おかねが拵えておいた弁当と渋茶の土瓶とを、平助の所へ持って来た。平助は自分で弁当を持って出ないで、おみつがそれを届けてくれるのを楽しみにした。そして夕方まで彼女を荒地に引止めておくことが多かった。

野田の旦那の長男の健太郎が、都の専門学校から夏の休暇に帰省した時、おみつは綺麗な麦稈帽子を貰った。