Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
もぐら
土竜
佐左木 俊郎
Lisez 土竜 (もぐら) de 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 991 caractères · 21 écrans
ここにいれば、これで、一生、誰も去れどは言わねえがんな。――天王寺の春吉らなど皆土地売って行って、今じゃ、帰って来たがっていっちが、ほんでも帰って来ることが出来ねえのだぢゅうでや。なんちたって、生まれだ土地が一番いいがんな。何が無えたって……」
話が暫く途絶えた。市平も何も言わなかった。ただ涙含ましい空気が漂った。
「ほんでは父、俺、毎月五円ずつ送って寄越すから。――毎月五円ずつ。」と言って市平は、顔の火照るのを覚えた。
「そうが。ほんでは、父も辛抱して、汝あ出世して帰るまで、ほんの少しでも、自分の土地だっちもの買って置くがんな。」
彼等は、永小作の土地だけでは満足が出来なかった。――市平は何も答えなかった。併し、悲しい別れは再び約束された。
五
梅三爺はなかなか暇がなかった。せっかく市平が帰って来たのに、そして再びの北海道行きが約束されているのに、ゆっくりと話をする暇も無かった。薄暗い小屋の中に市平を残して。やはり唐鍬を担いで朝早くから出て行かなければならなかった。
「少し休んだら? あ、父!」
市平がこう言ったのは、彼が帰って来てから三日目の朝だった。