Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちじょう
地上
島田 清次郎
Lisez 地上 (ちじょう) de 島田 清次郎 (しまだせいじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 175 250 caractères · 350 écrans
ある根強い圧力が彼を圧しつけようとして止まない。平一郎は自分の内部に超自然的にその圧力に抗してゆく力を感じた。(負けないぞ!)
「そしてお前は何になろうと思っている」
「僕は真の政治家になってこの不幸な世を済いたいと思います」
「世を済うには金が要るようだね」
「金――は要ります。しかし金は第二です。僕は貧乏でも――」
「貧乏でも済ってみせるか。あはははは、――東京へ来て勉強してみる気はないのかい。大河君」
「母さえ許せば僕は行きたいです」
桜の蕾のあからむ四月のはじめ、平一郎は母に別れてひとり上京することになった。上野駅へは冬子が出迎える筈だった。(さようなら、母さん、御機嫌よう、僕は母さんの独り子であることを忘れますまい! ああ、ほんとに御機嫌よう! たとえどのようなことがあろうとも、僕は僕の志をきっとやりきってお目にかけます! ああ、ほんとに御機嫌よう)――平一郎は東京へ去ったのである。
「とう/\本当に自分一人になってしまった!」お光は囁いた。(姉を奪われ、兄を奪われ、夫を奪われ、冬子を奪われ、そして今また、平一郎をさえ奪われてしまった。)憎しみもなく悲しみもなかった。