Classiques japonais avec furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lisez 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 151 766 caractères · 303 écrans
でも、お化けなんているはずがないわね。あたし、ちっともこわくないわ。」
スミ子ちゃんは、スポーツのすきな少女らしく、ほがらかに笑ってみせるのでした。
そんなことを話しながら歩いているうちに、三人は、いつのまにか、林の中にはいっていました。その林のむこうに、時計やしきがあるのです。
林の木のあいだから、赤れんがのふるいたてものが、ちらちらと見えてきました。
林をぬけ出ると、草のぼうぼうとのびた原っぱのまん中に、その時計やしきが、怪物のようにたっていました。きみょうなたてものです。ぜんたいが赤れんがで、二階だての西洋館ですが、その二階の屋根の上に、大きな時計塔が、そびえているのです。
「まあ、大きな時計ね。高いから小さく見えるけれど、あの文字ばんは、直径五、六メートルもあるわね。針はもう動いていないのでしょう。ちょうど三時をさしているわ。この針がとまったのは、昼間の三時でしょうか、夜中の三時でしょうか。」
マユミさんは、すこし青ざめた顔をして、きみわるそうにいいました。
よく見ると、そのたてものの赤れんがは、ほうぼうがかけていて、きずだらけです。そして、いちめんに、青いこけがはえています。