Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lisez 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 151 766 caractères · 303 écrans
双眼鏡
この長針が穴をとおりすぎるのには、二分ほどかかるでしょう。そのあいだ、長針の鉄の板はゆっくりと、しかし、まちがいなく下におりて、丈吉君の首にくいこみ、二分ののちには、首をきりおとしてしまうでしょう。
そこまで考えると、丈吉君は、ギョッとして、まっ青になりました。そして、力いっぱいの声をふりしぼって叫ぶのでした。
「助けてくれえ……助けてくれえ……。時計の針にはさまれたんだよう……、助けてくれえ……。」
うしろの機械室には、道化師がまだかくれているかもしれません。しかし、あいつが、助けてくれるでしょうか。
時計をとめて、針のしんぼうの歯車を、ぎゃくに回してくれれば、助かるのですが、そんなことをやってくれるはずはありません。
いや、それどころか、あいつは、丈吉君が、穴から首を出すのを、待ちかまえていて、わざと、時計の針を、丈吉君の首の上へ、まわしたのかもしれません。
丈吉君は、あまりの恐ろしさに、気もとおくなる思いでした。
双眼鏡
それよりすこしまえ、淡谷スミ子ちゃんは、園田ヨシ子ちゃんの顔を見たくなりました。
さっき、学校の帰りに、おもてでわかれてきたばかりですが、どうしたわけか、ヨシ子ちゃんにあいたくて、しかたがないのです。