Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なつのそうれつ
夏の葬列
山川 方夫
Lisez 夏の葬列 (なつのそうれつ) de 山川 方夫 (やまかわまさお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 60 161 caractères · 122 écrans
笑い声を重ねた。すくなくともぼくにとって人間たちの世界は、そんないじましい、見えない巨人の足が一踏みすればたちまちあらゆる秩序も正義も美しさも跡形もなくなり、ただの瓦礫に化してしまう、インチキなその場その場のウソのお城だとしか考えられなかった。ぼくらは、いわばこれから自分たちがその中で生きるために、ある残酷な決意に似たものが必要なことを、暗黙のうちに確かめあっていたのだ、という気もする。――
雨の日など、ぼくらは屋上への階段の、てっぺんの一段に足をのせて、階下に向かってならんで腰を下ろした。そして二人の中央のコンクリートにじかに置いた風呂敷包みの弁当から、無言でそれぞれの分だけをたべる。ぼくは、そんな二人の少年乞食のような姿でわずかな食事をわけあうぼくと山口とに、まるで人目をしのぶ泥棒ネズミのような、ある隠微な、みすぼらしい友情がつながっているのをかんじる。おそらく山口にしても、同じか、またはもっと惨めな気持ちだったろう。すべての人間たちを、自分らの足の下にうごめくものとして感じること、それはそんなぼくらの感情の、せめてもの代償だったのかもしれなかった。