Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lisez 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 214 131 caractères · 423 écrans
「こうしちゃいられねえんだ」
再びお絹を背負い上げて登りはじめようとしたが、この時はがんりきの身体もほとんど疲労困憊の極に達して、自分一人でさえ自分の身が持ち切れなくなってしまいました。この女を荷ってこの崖路を登ることはおろか、立って見つめているうちに、眼がクラクラとして、足がフラフラとして、どうにも持ち切れなくなったから、がんりきはお絹の傍へ打倒れるようにして、烈しい吐息を、はっはっとつきながら峠の上を仰いで、
「矢立の杉が唸っていやがる、矢立の杉が唸ると山に碌なことはねえんだ。せめて、あの杉のところまで行きたかったんだが、この分じゃあもう一足も歩けねえ、といってこれから下へも降りられねえ、自分ながら自分の身体が始末にいけねえんだからじれってえな。うまくせしめるにはせしめたけれど、これだけじゃあ何にもならねえや。俺の腕はこんなもんだということを、七の兄貴にも見せてやりてえし、粂の親分にも見せてやりてえんだ。それからまた、勤番の御支配とやらが泊っている本陣から盗み出したといえば、ずいぶん幅が利かねえものでもねえ、これからこの女を連れて一足先に駒飼まで行って、そこで、どんなものだとみんなの面を見てやりゃあ、後はどうなったって虫がいらあ。