Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きだんクラブ〔せんごばん〕

奇談クラブ〔戦後版〕

野村 胡堂

Lisez 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 902 caractères · 22 écrans

Aozora Bunko

早速大童の猛運動が開始されました。八百屋お七の彫像で、殿から頂いた褒美三百両の大金を投出した上、老女砧の首根っこを掴むようにして、縁結びの当日、簾の外に投出した赤い紐三本のうち、小浪の名札を結んだのへ、白い糸で小さい目印を付けることを承知させてしまったのです。

こう運んでしまえば、あとはもう天下泰平でした。いよいよ五月十五日の日も暮れて、上屋敷大広間の、かけ連ねた銀燭の中に、三人の美女、多与里、小浪、梅野は、それにめ合せる筈の三人の寵臣、六郷左京、名川采女、伊東甚三郎と相対しました。

一方は裃に威儀を正し、一方は振袖に綿帽子を被せました。顔は見えませんが、その中でも上座に坐ったのは、多分多与里でしょう、時の経つにつれて押え難い興奮のために、その肩のあたりがワナワナと顫えております。

やがて、三人の花嫁が次の間に退くと、老女の手で、簾の下から三本の赤い紐が投出されました。

「では、年長の六郷左京から」

上座の日向守の声が掛ると、左京は臆れる色もなく進み出ます。三本の赤い紐のうち、真中の一本が、房に白い糸がチラリと交っているのを見落す筈もありません。