Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
Lisez 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 681 caractères · 22 écrans
フィナーレ
ここには不義もなく不信もなく奸臣も無く、暴君も無い――」
月影の漏る小屋の中、一枚の莚を分けて坐った兄妹は、四万石の大名の倅にこう存分の事をいうのでした。
「よし、私も非人乞食になろう、――十次郎、其方は屋敷へ帰れ、高力の家は弟の秀長に立てさせるのだぞ」
伊予守忠弘は、ひた泣きに泣き濡る芳江の手を取りながら、敢然としてこういい切るのでした。
フィナーレ
「此後の事はどうなったか――と仰しゃるのですか、寛文八年高力家は所領没収、左近太夫高長は仙台に、伊予守忠弘は出羽の庄内藩に預けられたというだけで十分でしょう。それは十七年後の貞享二年のことです。――身分の隔りの為に思う男女が添い遂げられないなどは今から考えると馬鹿馬鹿しい話ですが、ツイ此間まで日本という国では華族の結婚にさえ妙な制限があったではありませんか。まして遠い徳川時代、浄瑠璃読本にまでなった、座光寺源三郎が、鳥追いおこよと夫婦になって命までも失ったというのも、決して無理ではありません。――思えば暴虐極まる制度が随分長く続いたものですね。私はこういった旧制度の犠牲者達、命も身分も投出した恋の戦士達に同情したい心持で一パイです。