Classiques japonais avec furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lisez 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 150 254 caractères · 300 écrans
警官たちは、もとの応接室にもどって、道路にむかっている窓のそばに立ち、ひらいたままのガラス戸に目をつけて、マユミさんにたずねました。
「この窓は、あなたが、部屋にいるときから、ひらいていたのですか。」
「いいえ、ちゃんと閉めてありました。カーテンもひいてありました。じゃあ、もしかしたら……。」
「いや、ここから、とびおりることは、むずかしいでしょう。また、つたっておりるような足がかりもない。それに、そとの大通りには、まだ人が通っているのだから。」
警官のひとりは、窓から半身をのりだし、建物の壁をながめながら、いうのです。
ああ、またしても、夜光怪人は、ふしぎな魔法をつかいました。まったく出入りのできない部屋の中から、煙のように消えてしまったのです。
そのとき、入口のドアのそとで、ただならぬ人声がしました。
警官やマユミさんがふりかえると、廊下に集まっている人々をかきわけるようにして、アパートの事務員が、ひとりの男といっしょにはいってきました。
それはベレー帽をかぶって、黒ビロードのだぶだぶした服を着た、画家のような男でした。
「この人が、見たというのです。