Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
よめとりにだいき
嫁取り二代記
山本 周五郎
Lisez 嫁取り二代記 (よめとりにだいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 763 caractères · 23 écrans
一
一
「伯父上お早うござる」
自慢の盆栽の手入れをしていた牧屋勘兵衛はそう声をかけられて振返った。
「良いお日和でございますな」
調子のいい愛想笑いをしながら、甥の直次郎がこっちへやってくる。勘兵衛は眼鏡越しにじろりと睨んで、
「――えへん」
と威の空咳をした。機嫌執りをしてもその手は喰わぬと云う意味である、ところが相手はいっこう感じない様子で、
「やあ驚いた、あの枝はもう咲きますな、さすがにお手入れが良いだけあって、この臘梅はいつも半月早い、――庭木では誰にもひけを取らぬと云う瀬沼老が、この臘梅には音をあげていましたよ。いや実に見事だ」
「えへん、えへん」
瀬沼庄右衛門は藩の徒士目付で、勘兵衛とは盆栽の自慢敵である、――勘兵衛危くつり込まれそうになって慌てて空咳にまぎらした。直次郎は方面を変える。
「おやおや、しばらく拝見せぬ内にだいぶ鉢が殖えましたな、あれは何でござるか」
「――――」
「葉の色と云い枝振りと云い、実に風雅なものだが、はてな、――芙蓉かな」
勘兵衛は、ついに堪らなくなって、
「こいつ、でたらめをっ」
と振返った、「正月の十日に芙蓉が葉を出すか、考えてみい」